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(2)香港港
ターミナル内での積み替え、及びミッドストリーム(沖荷役)を利用した積み替えの2種類がある。ミッドストリームを利用した積み替えでは、自社ターミナル内のバースに着ける方法とミッドストリーム専用バースまで横持ちする方法がある。香港の場合、3社のターミナルは連続しており、この3社間にまたがる積み替えもトレーラーにより簡単にできるようになっている。香港のトランシップ率は22%(94年実績)であり、そのほとんどが中国との間の貨物である。中国との間のトランシップ貨物の輸送手段はトラックが中心となっている。

 

(3)シンガポール港
シンガポール港では3ターミナルが一体となった運用がなされており、さらに各ターミナルにフィーダーバースを設置している。同港における積み替えのためのコンテナシフト作業はPSAが一手に行っており、船会社は入港前に提出する積荷情報でトランシップ貨物について次船(フィーダー船)と揚港の申告をするだけである。このように積み替えは非常に簡便に行える反面、次船に変更が生ずるとペナルティを課せられる。これらの情報はすべてEDIで行われており、船会社の話しでは積み間違いは皆無とのことである。
シンガポール港では、約8割の貨物がトランシップ貨物であり、グローバルアライアンスにより1船のマザーヴェッセルに関わるフィーダー船の数は100隻に達することもあると言われている。
(4)釜山港
釜山港では、近年トランシップカーゴの割合が急激に増加し、95年には20%近くにまで達しており、急激なハブ港北が進んでいることが分かる。
従来コンテナ専用埠頭中心に扱われていたトランシップ貨物は、取り扱い量の増大に伴い、約半数が一般岸壁で扱われるようになってきた。釜山港に入港する大型コンテナ船はコンテナ専用埠頭を利用しており、フィーダー専用のコンテナ船はほとんど一般岸壁を利用している。マーシャリングヤードのない一般岸壁での取扱量の伸びが著しく、滞船・オフドックCYの混雑・道路混雑を引き起こしている。
荷役効率向上のため24時間体制を駆使し、夜間を中心にオブドックCYと本船の間

 

 

 

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